βグルカンの機能特性と製品の選び方
グルカンとは単糖であるグルコースのみが連なった多糖のことであり、グルカンの中でもβグルカンとはグルコース分子同士の結合がβ型である多糖のことです。
植物や菌類、細菌類等、自然界に広く分布していますが、食品ではアガリクスと呼ばれる物やまいたけ、しいたけ等のキノコ類、オーツ麦、大麦等の穀類に主に含まれます。
同じβグルカンの中でも分子構造によって特性が異なり、機能性が期待できるのはβ1,3-グルカンで、特に最も機能性が確かであるとして注目を集めているのがβ1,3-1,6-グルカンです。
これを多く含む食品としては、黒酵母発酵液やアガリクスの中でも姫マツタケと呼ばれる品種等があります。
近年の研究により、β1,3-グルカンを単独で摂取することよりも他の糖鎖栄養素と同時に摂ることで、その機能性が発揮されることが明らかになっています。
食品として「全体を食す」ことや、糖鎖栄養素と連携して摂取することが重要です。
β-グルカン含有製品を選ぶ際には、β1,4-グルカンのように機能を有さないものもあるため、β1,3もしくはβ1,3-1,6-グルカンを含むもの選択する必要があります。
しかし、β1,3-1,6-グルカン量を正確に測定することはまだ日本では不可能であり、含有量表示に関しては強く信頼するべきではないとされ、機能性については含有量よりも吸収性に注目するとよいとされています。
パン酵母やキノコ由来のβグルカンは通常の形では吸収されにくいですが、加工によって機能性は保持したままで、吸収されやすい水溶性となった商品も開発されています。